大型バイク試乗記:その5 YZF-R1逆車 2012年モデル@プレスト逆輸入車試乗会

キャンプ装備は一旦置いといて、今回はバイクの試乗話。

昨日、YSP主催、プレスト逆輸入車試乗会へ行ってきました。ヤマハの最新バイクを何車種か乗ってみましたので、久々にインプレ的な記事を書いてみます。例によって素人が素人向けに書いた意見なんであまりアテにしないでね!



YZF-R1 (2012年モデル・逆輸入車
 
公式サイト→http://www.presto-corp.jp/lineups/12_yzf_r1/index.php
 
ヤマハのフラッグシップYZF-R1。しかもフルパワーの逆輸入車
もう見るからに速そう。
実はR1自体は何回か試乗したことはあるんですが、2012年モデルは初めて。フルパワーの逆車も初めて。最新型の売りは新設定のトラクションコントロールシステム(TCS)で、7段階設定が可能だそうです。


 
しかし、敢えて最初に言ってしまいますと、
 
 
このバイク、公道の試乗会では性能の1割も体験できません。
 
 
というより、このバイクを「ちょっとハイペース」で公道インプレした時点で、免許がいくらあっても足りない事態に陥ること請け合い。なにしろ0-100km/hが2秒台。1速レッドゾーン13,750rpmで約155km/hという鬼性能。2012年モデルの目玉7段階TCSも、残念ながら町中で発動する機会は皆無です。
某超上手いR1乗りの方に聞いても「町中で走っても試乗にならねぇしなぁ」とのこと。
やはりサーキット等でなければこのバイクの本領発揮は見られないでしょう。
↓参考(09年モデル)

 
 
しかし、今回は公道の試乗会。よって、超絶性能な戦闘機R1を、町中で「まったり」走らせた時どんなもんかという、ちょっと地味目な視点で話をしてみます。(公道仕様のバイクなんだから、そういうインプレ需要もあるはず)

 
 
■エンジン。
現行R1といえばクロスプレーンクランクシャフト。最初ドコドコ上ギュィーンのYAMAHAオンリーワンエンジン。
発進前に注意点として聞かされたのが

極低速時ノッキングに近いダダダッとしたフィーリングがあるので、最初発進する時は注意して下さい。

ということ。発進時クラッチを繋ぐと、結構勇ましい音と振動が起きますので、何の説明も無しに乗るとびっくりするかもしれません。ですが、これはすぐ慣れました。別に挙動が乱れるわけでもなく、普通に半クラ当ててやれば問題なく発進できるので、これは「こういう性格のエンジンだ」と思ったほうが良さそうです。
それどころか、乗ってるうちに慣れてくると、低速時のドコドコ感にアメリカンの空冷ツインみたいな趣(おもむき)すら感じるように。このバイクの乗り方として正しいのかどうかよくわからないですが、50km制限の道で3〜4速くらいまで上げて、トルクに物を言わせ2〜3000rpmくらいでドコドコ言わせながら走るのが結構いけます。「リッターSSは町中だと1速固定でつまらない」という様な意見もある様ですが、このR1に関しては当てはまらないかも。むしろ低回転域でもエンジンの個性が感じられて面白いと思いました。

超ハイテク&ハイスペックに「趣」が同居するという二律背反、なかなかこのバイク稀有(けう)な存在かも。
 
 
■ビタっと安定してる
びっくりしたのが低速での安定感。流してる内に、ちょっと上半身のポジションが気になったので、見通しが良い直線で一瞬両手をハンドルから離して上体を起こしてみたんです。すると、そのままビターッと真っ直ぐに走るR1。私のXJ6で同じ風に手離しすると、ある程度真っ直ぐ走るものの、必ず左右どっちかに傾きそうになるので、すぐ修正する必要がありますが、R1は座ってるだけ。どういう原理かは全くわかりませんが、ホントにただ座ってるだけでまーっすぐ進んでいきます。そのせいか低速ターンも思ったより全然楽勝。ジャイロ効果?いや、SSはジャイロ効果は少ないはず、全体的な車両バランスとか、バネ下重量とか、諸々の要素がアレでアレな働きをしてる・・・?いや、わからん
よく「SSは低速が怖い」と言う方も居ますが、おそらくその要因の大半は、高めのシートポジションによる恐怖感と、遠いクラッチ位置による操作感の違いに起因するものではないかと思います。当のバイクはそれこそ巌の如く安定してるので、とにかく早いとこポジションに慣れてしまった者勝ちの様な気がします。
 
■モード切替
ハンドルのモード切替スイッチで、A、STD、Bと3つのスロットルモードが切替可能なR1。Aが一番ハイスロの様に激しく、STDは普通、Bがマッタリ。
町中ではBが良いと言われていますが、私個人的には町中でもSTDで良かったです。Bだとスロットルを開けてからのパワーの出方がジワッと1テンポ遅れて来る感じなので、郊外の道をダラっと走りたい時はいいかもしれませんが、加減速を繰り返す町中ではかえってSTDの方がキビキビ走れました。あと、他のインプレ記事見ると、同じ3モードでも国内仕様より逆車の方がキツめの味付けだと書いてあったので、そのつもりでいたのですが、別に普通に乗れました。
ただしAはホントにサーキット専用モードってかんじ。町中だとピーキーすぎ。
 
 
■国内仕様と比べて?
街乗りでは差はほぼ無いです。逆車だと国内仕様より町中運転しづらい、なんてことは全然ありませんでした。
 

■熱い!
文字通り。走る温風ヒーターです。リッターSSなんで仕方ないですね。青森在住な私は「冬は暖かくていいかも・・・」とも一瞬思いましたが、夏確実に死ねます。

 
■デザイン
2012年モデルはライトにアイラインが入ってます。個人的に気に入ったポイントでした。


現行R1のデザインは賛否両論あるんですが、私は日本の4大メーカー現行SSで一番好きです。(見た目で2番目に好きなのはスズキのGSX-R1000)クロスプレーンのフィーリング含め、まるで欧州製のバイクみたいな明確な個性があるのはR1だけではないでしょうか。むしろ後発のBMW S1000RRとかの方が直球の4発で日本車っぽい感じだったりして、そういう逆転現象はなかなか面白いですね。
 
 
 
 
■結論
サーキットで走りたい。