大型バイク試乗記:その3【Honda CB1100】

CBというとみなさん何を連想するでしょうか。ナナハン?スーフォア?


今回はその名を冠した最新型に乗ります。


Honda CB1100 (国内モデル)

空冷4ストロークDOHC4バルブ直列4気筒

最高出力 88ps

車体重量 243kg (※ABSモデル 247kg)

本田技研工業 CB1100 オフィシャルサイト
http://www.honda.co.jp/CB1100/



近所の某赤男爵の試乗車に乗せてもらいました。


今回のCBは大人のための空冷バイクということらしいですが、「空冷」ってやっぱオールドファッションなイメージがありますね。このCB1100も最新型でありながらどことなくレトロな雰囲気なんですが現代の技術もちょっとミクスチャーしたような、良い塩梅の雰囲気を醸し出しています。



で、試乗コースをぐるっと一周回ってきました。





感想。





スムーーーース。


なんでしょうこのスムース感。セルを回してエンジンに火が入ってもほとんど振動がありません。エンジン回ってるのはわかるんですが、教習車のスーフォアやナナハン(この2台もかなりスムースなバイク)と比べても、何かずっと上質なものに跨っているいる感じがします。半クラでゆっくり発進していくと、まるで新幹線の発車の時のようにスーッと加速していきます。まさにスルスルという擬音がぴったり。

試乗中すこしラフにアクセルを開けてみたのですが、それでも走りはスムースなまま。スロットルはジェントルに躾けられてて、SSの様な数ミリスロットルを開けたら即剤にギュンと反応する様な味付けとは対極。少し遊びがあってからググッーと加速していく味付けにされています。おかげで乗っててリッターオーバーなのに気負いする感じが全くしません。過激な走りが好きな人には物足りなく感じるでしょうが、このバイクの場合「そういうのは別のバイクでやれ」とバイクがはっきり主張しています。飛ばすためのバイクではありません。ゆったり走るには非常に安心感があって良いでしょう。

エンジン音は静かですが、シューンとやはりスムースに回っていきます。水冷4発にはFAZER以外にも何台か乗りましたが、そのどれよりスムースな感じ。そしてググッと下からくるトルク感。他の水冷リッターバイクのようなドカンとくる速さはありませんが、充分速いです。加速中に気がついたら「あれ?もうこんな速度で走ってたの?」となる感じ。




伝統のある名前ながら、最新技術で、乗り心地超スムース。

なんというか、トヨタのゼロクラウンに近いものを感じます。


ゼロクラウンというとそれまでのクラウンの単にフワフワで乗り心地が良いだけのサスから、少しドイツ車的な要素を取り入れて、乗り心地いいけどカチッと走るみたいな味付けを取り入れたトヨタ車です。伝統のある車名を冠し、伝統を生かしながら、それまでより若い年代にも受けるクルマを作りました的なイメージです。ベンツ・BMWみたく走りに振ったクルマではありませんが、乗り心地も良いし、作りも良いし、しかも新しい。

・・・という趣旨のバイクではないかと思います。


どうなんでしょうね?バイクは飛ばしてナンボの人向けでないのは確かです。けど決して単にオッサン向けってわけでもなさそう。大型初心者や、レトロ志向の人など、ゆったり走るのであれば万人に受ける車種なんじゃないでしょうか。




まとめ:上質・ゆったり・スムースという単語が好きな人は是非。